P.F.ドラッカー『マネジメント 第11章』【要約】

‐第11章 多彩な組織が支える社会 まとめ‐

公的機関は、企業内の間接部門同様、現代社会において文字通りの成長セクターである。マネジャーの仕事や任務、組織の構想や仕組み、トップの体制においても、さして違いはないにも関わらず、実績は芳しくはない。公的機関が実績をあげるうえでは、一握りの公的機関が実践する以下のマネジメント上の問いかけが必須となる。

(1)何が妨げになっているのだろうか?

(2)何を実践しているのか?

(3)何を避けているのだろうか?

 

本章からの抜粋は以下の通り。

1. 公的機関は社会における成長セクターである~マネジメントは可能なのだろうか

・公的機関は、現代社会において文字通りの成長セクターである。・・・(中略)・・・企業の内部に限っても、著しい成長を遂げてきたのが「間接部門」である。・・・(中略)・・・企業内のサポート組織もまた、会社の重荷であり、それが本来の姿だ。

・政府や公的機関の官僚的体質を最も執拗に批判するのは、えてして企業経営者である。しかし、企業内のサポート組織が、果たして官僚的な公的機関よりも高い成果をあげているかどうかは、怪しいものである。

 

2. 例外の重要性

・一般の公的機関が実績をあげるうえでは、何が妨げになっているのだろうか?実績をあげる一握りの公的機関は、何を実践し、何を避けているのだろうか?このような問いかけが必須であり、それらはマネジメント上の問いである。

・マネジャーの仕事や任務、組織の構想や仕組み、さらにはトップ層の仕事や体制においても、公的機関は民間企業とさして違いはない。組織の内部に目を向けても、えてして言葉が違うだけで実質は変わらない。

・(しかし、筆者追記)成果をあげるためのマネジメントには、公的機関と民間企業とでは決して小さくない開きがある。

・公的機関が成果をあげられずにいる理由は分かっている。公的機関の内にある障害を乗り越え、成果と結果を出すための条件も見極めることが出来る。